「シェル美術賞2019」 グランプリに黒坂祐氏「夜から朝までの間」を選出 受賞:8作品・入選作品:46作品、計54点を決定

出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、トレードネーム:出光昭和シェル)は、「シェル美術賞2019」の受賞・入選作品を決定しました。グランプリに黒坂祐氏『夜から朝までの間』を選出、グランプリ含む8点の受賞作品と46点の入選作品が決定しました。

次世代を担う若手作家を対象とする「シェル美術賞」は、1956年の創設から63年目(48回目)を迎えました。本年は531名の作家から765点の作品応募があり、新藤淳氏(国立西洋美術館主任研究員)、角奈緒子氏(広島市現代美術館学芸員)、中井康之氏(国立国際美術館副館長)、藪前知子氏(東京都現代美術館学芸員)、松井えり菜氏(アーティスト、シェル美術賞2004入選作家)の5名が審査員を務めました。
近年、若手の中でも特に学生への支援に取り組んできた結果、本年の受賞者は8名中6名が学生という結果になりました。

なお、受賞作品8点に入選作品46点を加えた計54点を、12月に国立新美術館で開催する「シェル美術賞展2019」にて展示し、会期中に表彰式を行います。

グランプリ受賞作品 黒坂祐『夜から朝までの間』

グランプリ受賞作品
黒坂祐『夜から朝までの間』

■「シェル美術賞展2019」概要

本年の受賞・入選作品を展示する「シェル美術賞展2019」を12月11日(水)から国立新美術館で開催します。会期中には審査員と今回の受賞作家によるアーティストトークも実施します。
上記に加え、今後の活躍が期待される過去の受賞・入選作家を応援する企画として、前年度の審査員により選出された若手作家4名の新作・近作を「シェル美術賞 アーティスト・セレクション(略称:SAS)2019」として展覧会場内に展示します。また、「レジデンス支援プログラム2018」展も併せて行います。SAS出展作家のプロフィール、展示予定作品、推薦者コメントについては シェル美術賞公式ウェブサイト をご覧ください。

展覧会名
「シェル美術賞展2019」
会期
12月11日(水)~12月23日(月) ※17日(火)休館
時間
10時00分~18時00分(入場締切17時30分)
  • ※13日(金)、20日(金)は20時00分(入場締切19時30分)まで夜間開館
  • ※最終日23日(月)は、16時00分(入場締切15時30分)まで開館
会場
国立新美術館 1階展示室1B(東京都港区六本木7-22-2)
TEL:03-6812-9921 ※会期中のみ
関連イベント
13日(金) 14時10分~16時20分 講評会
  • ※受賞・入選者を対象としたイベントですが、一般のお客様も入場いただけます
14日(土) 14時00分~15時00分 アーティストトーク
入場料
一般400円
  • ※学生、70歳以上の方、障がい者手帳等持参の方および付添者1名まで無料
  • ※シェル美術賞公式ウェブサイトにて、100円割引券をダウンロードできます
    ダウンロードはこちら
展覧内容
■「シェル美術賞2019」受賞・入選作品 計54点
■「シェル美術賞 アーティスト・セレクション2019」展
  • ・江川純太 (シェル美術賞2008 入選)
  • ・川上雅史 (シェル美術賞2015 入選)
  • ・Colliu (シェル美術賞2015 入選)
  • ・村上早 (シェル美術賞2015 入選)
■「レジデンス支援プログラム2018」展
  • ・大城夏紀 (シェル美術賞2017 入選)

~お問い合わせ先~

報道関係の方:出光興産株式会社 
広報部広報課(鎌田)
TEL:03-3213-3115

一般の方:シェル美術賞事務局TEL:03-5225-0502
(土・日・祝日を除く平日12:00~17:00)

「シェル美術賞2019」受賞作家8名の作品情報・プロフィール・コメント

「シェル美術賞2019」受賞作家8名の作品情報・プロフィール・コメントを紹介します

  • ※画像データ、作家への取材などは、上記『お問い合わせ先』までお願いします
  • ※その他、入選作家・作品情報に関しては、シェル美術賞公式ウェブサイト をご覧ください

■グランプリ
 黒坂祐「夜から朝までの間」

グランプリ 黒坂祐
【作家名】
黒坂祐(Yu Kurosaka)
【作品名】
夜から朝までの間
【制作年】
2019
【サイズ】
145.5×97cm
【技法】
油彩・パネル
<プロフィール>
1991年
千葉県習志野市出身 東京都在住
2019年
東京藝術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻油画修了
<受賞歴・その他>
2014年
東京藝術大学久米桂一郎奨学基金 認定
2015年
東京藝術大学安宅賞奨学基金 認定
2016年
グループ展「コラプスイブ」(旧豊島区役所)
2017年
個展「きょうまでいきてこられてよかった」(野方の空白)
個展「少し横になっている間」(Yuga Gallery)
グループ展「アタミアートウィーク2017」(熱海市内各所)
東京藝術大学O氏記念賞奨学金 認定
2018年
個展「荒れた庭、空っぽの部屋からの要請」(四谷未確認スタジオ)
グループ展「絵画・運動(ラフ次元)」(四谷未確認スタジオ)
<受賞の言葉>
このような素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございます。今回のシェル美術賞出品にあたり、油絵としては今まででいちばん大きい作品を描きました。何日にもわたり描き上げた今作ですが、大学院を修了して以来、こんなに長い間ひとつの画面に向き合えたことはありません。そのような幸福な時間とともにグランプリをいただけたことは、感激というほかありません。現在の私の制作をサポートしてくれている皆さま、シェル美術賞に関わるみなさまに厚く御礼申し上げます。
<シェル美術賞応募動機>
私は今まではっきりとした表現形式を持たなかったということもありほとんど公募展に出品することなく制作と発表を重ねてきました。しかし3年ほど前から絵画制作に少しずつ取り組み、ようやく自分の中で確かなものになりつつあり、挑戦と、ひとつの節目になればという気持ちもあり、応募させていただきました。
<創作テーマ>
私は「休む」ことについて制作をしてきました。休むことは生きていく上で何よりも大切なテーマです。この国では休みは誰かから与えられるものではないので、能動的に休むことが求められます。異常なほどレジャーに関するコンテンツが発展してきていますが、本当に休むことはまだ獲得できておらず、それを成すのは芸術に他ならないと考えています。
<受賞作品について>
今作の「夜から朝までの間」は4年前に行った「夜から朝までの距離についてのパフォーマンス」のコンセプトを絵画に置き換えて制作したものです。パフォーマンスの方は夜と朝のような二項対立の中間を歩行によって測るというものでしたが、かなり即物的な考えになってしまい、あまり広がりがありませんでした。絵画ではさらに複雑な時間と空間を織り込むことによって中間領域の捉えられなさを表現できたかと思います。
<今後の目標>
絵画という形式にまだまだ可能性を感じているので、これをどこにどうやってどのように扱うかということを考えながら、内容自体ももっと実験していけたらと思っています。またメディアや方法にとらわれず、常に領域を拡張していきたいです。

■新藤淳審査員賞
 池田舞花「あさごはん」

新藤淳審査員賞 池田舞花
【作家名】
池田舞花(Maika Ikeda)
【作品名】
あさごはん
【制作年】
2019
【サイズ】
130×162cm
【技法】
アクリル・キャンバス
<プロフィール>
1997年
大阪府大阪市出身 大阪府在住
2019年
近畿大学文芸学部芸術学科造形芸術専攻4年在籍
<受賞歴・その他>
2018年
シェル美術賞2018 入選
2019年
アートフェア「HANKYUアートフェア Neo SEED」(阪急うめだ本店)
グループ展「Prologue X」(GALLERY ART POINT)
<受賞の言葉>
この度は新藤淳審査員賞をいただき、大変光栄に思います。私の絵が、素晴らしい審査員の方々の目に触れたこと、評価して頂けたことをとても嬉しく感じます。この受賞を励みとし、今後も制作に臨んでいきます。
<シェル美術賞応募動機>
初めて応募したコンペが昨年のシェル美術賞でした。結果は入選となり、多くの方に作品を見ていただき大変勉強になりました。今年も、自分が更なる成長を遂げるきっかけとなればと考えて応募しました。
<創作テーマ>
生活の中で印象に残った出来事を描いています。毎回「こんな絵が描きたい!」と考えてから筆を動かしています。しかし画面の中で模索していくと、予定していたものが実現することはほとんどなく結果的に考えていたものとは全く違ったものが完成します。自分が何を考えていて、何を表現することができるのか、まだわかっていません。それを探る作業に幸せを感じます。
<受賞作品について>
この作品も日常生活から着想を得て描きました。朝食には納豆がマイブームです。
<今後の目標>
大学を卒業して環境が変われば作品も変わっていくと思います。今まで以上に作品数を重ねて、刺激を受けながら制作していきたいです。

■角奈緒子審査員賞
 石山未来「New Misery」

角奈緒子審査員賞 石山未来
【作家名】
石山未来(Miki Ishiyama)
【作品名】
New Misery
【制作年】
2019
【サイズ】
130×162cm
【技法】
油彩・キャンバス
<プロフィール>
1998年
北海道札幌市出身 神奈川県在住
2019年
多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻2年在籍
<受賞歴・その他>
2019年
グループ展「スクエア ザ・ダブル vol.13」(フリュウ・ギャラリー)
<受賞の言葉>
この度は、シェル美術賞審査員角奈緒子賞を頂き大変嬉しく思っております。わたしの絵がわたし以外の世界に触れ、賞を頂いたことは価値のあることであり、わたしにとって大きな幸せです。絵を描くエネルギーがめきめきと湧き上がる時期で、そんな中このような素晴らしい賞を受賞でき、このままもうちょっといくぞ!と自分を応援する気持ちになることができました。
<シェル美術賞応募動機>
知り合いでとても魅力的な絵を描く方がいます。その方は公募展や展示に意欲的な方で、その方に刺激を受けいつか出したいと思っていた美術賞に応募することに致しました。
<創作テーマ>
まだまだ描き足りないですし、模索中です。今しか描けない絵は今はわからないけれど、今の自分にしか描けない絵を描きたいといつも思っています。最近は自分の中の感覚や思いが色濃くつよくあるのですが、言語化しようと思うとうまくできないです。ひとたちの中の自分、客観的にみているひとびとを題材にすることが多いです。
<受賞作品について>
"絵を描いている"と自覚し自分自身が認めてあげることができたのはやっと最近のことです。きっと絵を描き続けられるのは苦悩があるからで、それはつぎからつぎへと変わっていくものです。この絵は、また新しい悲惨が自分の元へときそうな予感、きたかもしれない、そんなときに生まれました。
<今後の目標>
「物語のある絵」というだけでおわらぬように、絵の中で探し続けることです。自分や周りの変化も受け入れて素直に描いていきたいです。絵画以外のこともしてみたいです。自分が描いた絵をいろんなひとに見てもらいたい。とにかくまだまだ描き続けていくことが一番だと思います。格闘です。

■中井康之審査員賞
 圡金「トゥ フィール ザ ファイア」

中井康之審査員賞 圡金
【作家名】
圡金(Tsuchikane)
【作品名】
トゥ フィール ザ ファイア
【制作年】
2019
【サイズ】
112×162cm
【技法】
油彩・パステル・バーナー(火)・キャンバス
<プロフィール>
1998年
埼玉県日高市出身 埼玉県在住
2019年
日本大学芸術学部美術学科絵画コース3年在籍
<受賞歴・その他>
2018年
グループ展「Mixture 14」(ゆう画廊)
2019年
個展(なみき画廊)
<受賞の言葉>
とても嬉しく有難く思います。突然電話で知らされてとても驚きました。その日は疲れていたので数日間夢かと思っていましたが、確認したら現実でした。自分の作品が自分とは違う、全然知らない多くの人達に見てもらえるのが嬉しいです。未知の世界があと少し先にあるような気がします。新しいゲームを始める前みたいな気持ちにあります。
<シェル美術賞応募動機>
自分の絵を発表し、多くの目に触れるための確かな足掛かりが欲しかった。
<創作テーマ>
僕は虫に親近感を覚える。また全く違うものとしての異物感、嫌悪感も覚える。虫は身近でありながら遠ざけられるような対象であり、それは僕らが見つなければいけないものとよく似ている。僕は自分、または自分達が何者かというテーマを虫達とその周りの環境を自分自身とその周りの環境、精神と結びつけながら見つめたいと思っている。虫を観察することによって人の心、人間の中身を垣間見ることが出来るような気がしている。
<受賞作品について>
僕の中にある雑念はハエのような姿をしていて、それらを火炎放射器で燃やしているような妄想をしている。心の中の光と影とは一体なんだろう。どちらが善くてどちらが悪いなんて決められるのだろうか。燃えてしまった雑念は僕にとって大事なものだったかもしれない。この絵の中で炎は怒りだ。怒りは悪かもしれないし、自分自身も傷つけるものだけれど、その背景にあるものは自分にとって大事なものだ。自分の中にあるもの、あったものは全て大事に残したい。
<今後の目標>
個人では僕自身のテーマに基づいて制作を続けます。また自分とは別の感覚を持った人達と制作を共にしようと思います。制作とは別に今回の受賞のように自分を広く知ってもらえるための活動をするつもりです。YouTube等のコンテンツも活用していこうと考えています。まずは自分を知ってもらう事が直近の目標です。

■藪前知子審査員賞
 三代宏大「情景 1」

藪前知子審査員賞 三代宏大
【作家名】
三代宏大(Kodai Mishiro)
【作品名】
情景 1
【制作年】
2018
【サイズ】
162×130cm
【技法】
油彩・キャンバス
<プロフィール>
1989年
大分県大分市出身 東京都在住
2017年
武蔵野美術大学油絵学科卒業
<受賞歴・その他>
2017年
個展「暗黙の了解」(GALLERY b.TOKYO)
2019年
第15回世界絵画大賞展 入選
<受賞の言葉>
大変嬉しく思います。公募展での評価が全てではありませんが、それでもなお、やはり一つ認めてもらえたような気持ちになり、素直に喜びました。なかなか形に残るような結果が出せなかった自分を応援し支援してくれた友人や家族に感謝を伝えたいと思います。また、受賞をきっかけに多くの方に見ていただけるチャンスを頂けたシェル美術賞関係者の方にも感謝致します。
<シェル美術賞応募動機>
これまで作品制作は積極的に頑張ってきたと思っています。しかし、自分の経歴のキャリアを書く場面で、毎回評価された項目がほぼないに等しく、書くことができずにいました。何もしてきてないように相手に伝わることが悲しくなり焦る気持ちとともに今回応募致しました。
<創作テーマ>
絵の歴史は人を描く歴史と言っていいほど、いつの時代にも人が描かれ、そしてそれらは同じ種の生物を描いているとは思えないほどに変化に富んでいます。なぜなら、単なる人の外観を描いてきたのではなく、直接は目に見えない時代や地域の価値観、思想に敏感に反応し描いてきたからに他なりません。私は、特定の人物を描くのではなく、今、生きている様々な空気を人物として描いていけたらと思っています。
<受賞作品について>
以前ある方に、今回の作品を「これだけはっきり描かれていながら、画面の人がどこの人間で、ここがどこの場所でなど、何一つわからない。全て予想はできそうで、何一つ完璧には理解できない。」と言って頂けたことがあります。わからないことがわからないまま、ぼやけずにはっきりある、というのは当時の自分が現代において肌に感じていた一つでもありました。
<今後の目標>
現代美術において、絵画というメディアが時代とともにどんどん元気が無くなってきているように感じています。しかし、きっとまだ絵だからこそ伝わる魅力があるのだろうと私は信じています。ですので、諦めずに今後も絵を描き発表していけたらと思っています。

■松井えり菜審査員賞
 齋藤詩織「あなをほる」

松井えり菜審査員賞 齋藤詩織
【作家名】
齋藤詩織(Shiori Saito)
【作品名】
あなをほる
【制作年】
2019
【サイズ】
130×130cm
【技法】
油彩・キャンバス
<プロフィール>
1992年
埼玉県蓮田市出身 埼玉県在住
2019年
東京藝術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻油画技法・材料2年在籍
<受賞の言葉>
私はこれまで公募というものに挑戦したことがなく、自分の作品を積極的に人々に見てもらえるような行動をとってきませんでした。今回このような賞を頂けることになり、自分の身の回り以外の方々に作品を認知して頂けたことを実感できました。それはこれからの自分にとってとても大きいことのように思います。機会を与えて頂きありがとうございます。
<シェル美術賞応募動機>
友人たちの勧めです。以前から公募展に応募している自分の姿が想像できずにいたのですが彼らに勧められたことで具体的にイメージができ、きっかけを与えてもらいました。とても感謝しています。
<創作テーマ>
自分の思考とのすり合わせをしていくことが創作という行為を繰り返す上でのテーマになっているように思います。
<受賞作品について>
普段から作品を見てくれている人たちからどう見えるかわかりませんが、挑戦することが多かった一枚であったので描いている時から今に至るまでこの作品に対しては宙を漂うような感覚が残っています。それでも自分が見た思った景色を確かに描いたので腑に落ちる感覚もある妙な作品になりました。
<今後の目標>
より模索していくこと、今回頂いた機会を逃さず欲を持って活動すること、内向きがちな自分の姿勢を外に開いていくことが目標です。作品を通して色んな縁を少しでも広げていけたら素敵だと思います。

■学生特別賞
 大槻拓矢「合間を渡っていく」

学生特別賞 大槻拓矢
【作家名】
大槻拓矢(Takuya Otsuki)
【作品名】
合間を渡っていく
【制作年】
2019
【サイズ】
162×110cm
【技法】
岩絵具・水干絵具・金泥・胡粉・麻紙
<プロフィール>
1989年
奈良県橿原市出身 京都府在住
2019年
京都市立芸術大学大学院修士課程美術研究科絵画専攻日本画2年在籍
<受賞歴・その他>
2017年
シェル美術賞2017 入選
2018年
ワンダーシード2018 入選
第27回飛騨高山臥龍桜日本画大賞展 入選
京都銀行美術研究支援制度 2018年度購入作品選抜
グループ展「Prologue IX」(GALLERY ART POINT)
第4回石本正日本画大賞展(石正美術館)
2019年
第37回上野の森美術館大賞展 賞候補
グループ展「たとえばここに飾るとして」(米原市醒井宿資料館)
<受賞の言葉>
この度はこのような賞を賜りまして、大変光栄に思っております。自分の作品が、観て頂いた方にとっての新しい発見や何らかの気づきに、少しでもつながるものになることが出来ましたら幸いです。今回頂いた評価を励みに、今後とも精進していきたいと思います。本当にありがとうございました。
<シェル美術賞応募動機>
現在の自分の作品がどのように評価されるのか知りたいと思い応募致しました。シェル美術賞には過去にも2回応募しており、少しずつ変化していく自身の作風や考え方について、客観視するための機会にもなっていると思います。
<創作テーマ>
平面においてこそ成立するイメージとは何だろうと考えています。限られた矩形の中に、そこでしか展開しない空間があって、誰もがそれらと気安く遊べるようであれば良いなと思います。またそうした有様が、現実における世界を認識する方法とどのように対比され得るのかについても考えようとしています。
<受賞作品について>
日々の写生によって得られる、風景や生き物の線や形を、区切られた平面の上に置いていきます。それらは二次元のごく薄い奥行きを保持したまま組み合わされ、他のものとは同定し難い、何かが起こっている状況をそこに作り出します。そうした不安定であいまいな状況は、本来的には意味のないものかもしれません。あるいはそれを鑑賞する人の仕草やまなざしによって、個別の意味を付与し得るものにもなるでしょう。
<今後の目標>
今年で大学院を卒業しますので、来年からは周囲の環境も変化しているとは思いますが、今後も継続的に作品制作を行っていきたいです。また、展覧会のような、自分の作品をより多くの方に知って頂ける機会も作っていければと考えています。

■学生特別賞
 山本亜由夢「アイランド」

学生特別賞 山本亜由夢
【作家名】
山本亜由夢(Ayumu Yamamoto)
【作品名】
アイランド
【制作年】
2019
【サイズ】
130×162cm
【技法】
油彩・キャンバス
<プロフィール>
1995年
東京都国分寺市出身 東京都在住
2019年
武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻油絵コース2年在籍
<受賞歴・その他>
2017年
グループ展「未来展」(日動画廊)
2018年
武蔵野美術大学卒業制作 優秀賞
2019年
個展「親愛なる」(ギャラリー・フェイス トゥ フェイス)
個展「親密オブセッション」(コート・ギャラリー国立)
個展「青い鳥、静かな食卓」(Gallery HARTY)
個展「不和の糖度」(Gallerycafe3)
<受賞の言葉>
受賞の連絡を頂きとても驚きました。ありがたいです。光栄に思います。来年は学生ではないのでなんとか滑り込めました。賞という名がつくものがもらえることで、進学を支えてくれた両親や親族に少しでも顔向けができる気がします。ただ、学生という括弧つきの賞であることはしっかりと受け止め、気を引き締めて制作していきたいと思います。
<シェル美術賞応募動機>
去年はどうしても満足する作品ができず、出品が間に合いませんでした。今年も同じ状況でしたが、周りの方々からもっと気軽にだしてみれば言われ、とにかく応募してみようと思いました。
<創作テーマ>
「親密さ」ということが自分の作品のテーマにあると思っています。その言葉に含まれるような美しい関係や穏やかな生活をモチーフに選んでいます。ただ私自身がそのような環境を実際に目にしているわけではなく、むしろ生きていて不和を感じるときのほうが多いです。穏やかなものを疑う気持ちもあります。本当に二人は良好な関係なのか。反した感情が画面に共在するように描いています。
<受賞作品について>
妄想でいいから親密な世界を描いてみようと思いました。架空の仲良い二人が海で遊んでいる状況を思いながら描くことで、自分のなかにある親密に対する羨望と疑問をせめぎ合わせ制作を進めました。親密のなかにある不和や、楽しさのなかにあるさみしさ、など相反するものが同時に存在する状態を常に目指しています。
<今後の目標>
何よりも画面の質を向上させたいです。自分の描きたいものにたいしてのモチーフ、構成、色などまだまだ研究が必要だと感じています。また来年には大学を修了します。全く先行きが見えない状況ですが、なんとか制作のリズムを維持し、積極的に発表をしていきたいです。

以上

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